木イチゴのようなレッドからピンクの愛らしい宝石、ロードクロサイト。
市場に出回り始めたのは、1940年と比較的新しい宝石です。
今回はそんなロードクロサイトの魅力と共に、特徴やお手入れ方法、価格相場などを交えてお話ししたいと思います!
ロードクロサイトとは?
レッドからピンクカラーが印象的なロードクロサイト。
ギリシャ語の”バラ”を意味するrhodesと、”色”を意味するchrosから由来し名付けられました。
和名では菱マンガン鉱(りょうまんがんこう)と呼ばれます。
ロードクロサイトには、透明感のある単結晶のものと半透明~不透明な多結晶のものがあります。
紫外線に弱く、長時間太陽光に当たっていると変色してしまう恐れがありますので、保管する際も気をつけた方が良いでしょう。
また色調を改善させるために染色が行われたり、表面を保護する目的で樹脂コーティングが施されているものもあります。
色
レッドやピンクなど。
透明感のある単結晶のロードクロサイトは、朱色に近いレッドのものほど高く評価されています。
産地
アメリカ、アルゼンチン、ペルー、南アフリカ、日本、中国など。
日本では北海道で産出されるといわれています。
特徴
“特定方向へ割れやすい性質”「劈開」が“三方向に完全”で強い上、モース硬度は3.5~4と低いので、ちょっとした衝撃でも欠けやすい特徴があります。
その為、非常に高い研磨技術を要する宝石としても知られています。
ジュエリーとして身につけるよりも飾って楽しむ装飾品に向いているかもしれません。
インカローズとは?
ネットで「ロードクロサイト」と検索すると、大体一緒にインカローズも引っかかってきます。
実はこの二つ、大きくいうと同じ鉱物のことを指しています。
前述したとおり、ロードクロサイトには透明感のある単結晶のものと半透明~不透明な多結晶のものと2タイプあります。
インカローズとは、多結晶、つまり半透明~不透明なロードクロサイトの中で、断面にバラのようなジグザグの白いしま模様が入っているもののことを特別にそう呼びます。
インカローズはその昔インカ帝国が栄えていたアンデス山脈で発見されたといわれており、その見た目の特徴とインカ帝国で発見されたというコトから、二つを合わせた「インカローズ」という名前が付けられたといわれています。
日本ではインカローズのほうが知名度があるように思いますが、海外ではインカローズだと通じない場合もあると聞いたことがあります。
お手入れ方法
前述した通り、ロードクロサイトはモース硬度が低いためちょっとした衝撃で欠けてしまう可能性が高く、また紫外線に弱く変色する恐れがあるため、取り扱いに気を付けていただきたい宝石です。
長期間保管する場合は直射日光は避け暗所にて保管した方が良いでしょう。
また、身に着けた後は乾いた柔らかい布などで皮脂や汚れを優しくふき取ってからしまうようにしましょう。
ロードクロサイトの偽物
濃い色合いで透明度の高い宝石品質のロードクロサイトは数が少なく市場に多く出回ることがないにも関わらず、人気の高い宝石です。
その為、ロードクロサイトにも偽物が存在します。
多くは水晶を染色したもので、価格が安いのに濃い色合いのものがあったら注意が必要です。
また、インカローズにも偽物が出回っており、こちらは明るい発色の濃い目のピンクで、色むらがない場合は偽物を疑った方が良いでしょう。
いずれにせよ、プロでも専用機材を使わないと見分けることが難しい場合が多いので、気になった場合は信頼のおける鑑別機関できちんと調べてもらうことをおすすめします。
ロードクロサイトの価格相場
同じロードクロサイトでも、カラー、クラリティ、カット、大きさなどによって価格に差があります。
大体の市場価格は、ガイ(1カラットあたりの値段)で、大体2,000円~100,000円くらい、インカローズだと少し下がって1,000円~30,000円くらいです。
具体例としてカラッツSTOREで過去に販売されたものから透明度の高いもの、半透明なものを2つご紹介しますね♪
ひとつめはこちら。
透明度も高く、優しいオレンジがかったピンクがとても可愛らしい宝石品質のロードクロサイトです!
0.532ctで、¥29,800にて販売。※現在は販売終了しております。
そして、ふたつめ。
こちらは半透明なロードクロサイトです。
9.707ctで¥29,800と、価格は同じですが、先ほどの透明感のあるロードクロサイトは0.532ctで¥29,800でしたので比べると価格差が一目瞭然ですね・・・!※現在は販売終了しております。
個人的にはこのようなキャンディカラーも、可愛らしくて好きです♪
ロードクロサイトをお求めの際には、是非参考にしてみてください。
最後に
今回はロードクロサイトとインカローズの違い、偽物についてと価格相場などを中心にご紹介してみました!
落ち着いた愛らしいピンクが魅力的なので、年齢問わず身につけていただきやすい宝石だと思います。
ロードクロサイトの性質上、ジュエリーで楽しむなら大粒のもの一石よりも、小さめのものがいくつかセッティングされているデザインの方が、衝撃を気にせず身につけやすいのではないかと個人的には思います。
ロードクロサイトを探す時の参考にしていただけたら嬉しいです☆
カラッツ編集部 監修





